ナビスコラ:学問分野診断&相関図
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ナビスコラとは
学術分野の価値観(研究感、世界観、評価基準など)、および行動特性(研究スタイル、研究コミュニティ活動など)を各分野ごとに調査し比較する「学術分野の比較大調査」。そこで収集された研究者のデータから開発された、誰にでも親しみやすい「診断ツール」と「分野一覧マップ」を体験できるWEBアプリです。
プロジェクトの目標
2015年にスタートした「学術分野の比較大調査」。現在、ご協力いただいた研究者の総数は1,757人に上ります。ただし、日本の研究者を網羅するには約20,000人の協力が必要と算定しています。「学術分野の比較大調査」をより飛躍させるため、現在集まったデータを活用しながら、研究者/非研究者の垣根なく、楽しめるアウトプットを開発しようと考えました。
新しい研究領域が生まれ続ける昨今、文部科学省が定める学問分野の区分は、非研究者にとって曖昧で理解が難しいものとなっています。誰にでも分かりやすく学問分野を定義しそのつながりを表現することは、学問そのものへの関心が下がりつつあるいま不可欠と言えるでしょう。研究者にとっても、自分が普段関係しない研究領域とのつながりを確認することは、分野間の相互理解を促進し、自らの研究を省みることにつながります。
また、論文の執筆者データからつくられた学術分野の見取り図はすでに数多く存在しますが(NISTEPサイエンススマップ等)、研究者個人から得たデータを元にした「知の見取り図」はいまだかつて存在しませんでした。「ナビスコラ」をきっかけとして、「学術分野の比較大調査」に協力する研究者が増えれば、日本の研究者のつながりをより正確に表現することができるでしょう。
データの解析と応用
「学術分野の比較大調査」で収集された、2016年3月18日時点の1,757人分のアンケートデータを解析。そこから導き出された研究者の回答傾向から、似た傾向の研究者が多い分野を診断するアルゴリズム*の開発。および、研究者が自身の研究を説明するためにあげたキーワードを元に、研究者同士のつながりをビジュアライゼーションしました。
*調査で実施したときの100個の質問のなかから、分野間で回答結果の差が大きい質問20個を選出。どの質問にYesと答えたかのデータを元に、回答した研究者が所属する学術分野の特長と照らし合わせます。その結果として、ユーザーと似た研究者が所属する分野を診断結果としています。また質問については、誰にでも答えやすいように、文言を本調査とは異なるものに変更しています(例:本調査「研究では自分の主義を常に意識している」→本プロジェクト「こだわりは重要だとおもう」)。
関連する企画
アンケートのなかで研究者が回答した、自身の研究と関連するキーワードのつながりをビジュアライゼーションしたマップを、京都大学学際融合教育研究推進センターのサイト内にアップしています。キーワードによる検索が可能なため、研究者が領域のつながりを知るために役立ちます。
ナビスコラの開発意図を分かりやすく伝えるインタビュー記事と併せて、「ナビスコラ」で診断された結果と感想を掲載する研究者向けリストを制作しました。研究者同士で診断結果をシェアする等、分野間の理解が促進されるでしょう。
本件に関する問い合わせ
下記より京都大学 学際融合教育研究推進センターにお問い合わせください
http://www.cpier.kyoto-u.ac.jp/inquiry/