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京大100分野ワークショップ:企業の「課題」を研究者集団が解決

Naoki Miyano

単に「売れればよい」、単に「勝てばよい」から脱したい企業の方へ

イノベーションなるものが流行し、それが何かわからないのにそれを追い求めることを強いられている。純粋に聞きたい。危機感をモチベーションとしたところで、真なる幸福はやってくるものだろうか。

ワークショップやデザイン思考なるものが流行し、社内にはやたらと付箋紙が貼られ、どこもかしこも無意味に広いホワイトボードだらけだ。率直に聞きたい。
ワイワイガヤガヤをありがたがるのはいいが、腰据えた成長への努力・研鑚を忘れてはいないだろうか。

学際センターが提供する「京大100分野WS」では、以下の課題に「学問」をもって対応します。


新規事業の立ち上げをしなければならないが、社内だけではアイデアが枯渇している

新規事業を考えたが、果たして長期的視野で見たらこれはアリなのだろうか。

わが社の事業を全く新しい視点から検討したい。そして、わが社の進む道を点検したい。


これらに応えるのは、個別的な研究というより学問そのもの。

結局、何なのか。本質を突き詰めることだけを徹底して考え、時代に生きながら、時代を越えた真理を追う研究者たち。その100の学術分野による縦横無尽の対話場において、彼・彼女らの専門的知識はもとより、その思考様式や生き方こそが本当の問いをみつける糧になる。

本質追及のプロによるコンセプトの明確化、課題設定、結果分析、そこに通底するのは、学問(=哲学)という深い視点、トータルで学際センターが伴走し、貴社の修養に貢献します。

【重要】下記のような企業はご遠慮ください

「特定のテーマでワークショップをやって欲しい」
まず、貴社の悩み・課題を徹底的に学際センター(哲学が専門のセンター専任教員を中心とし、適宜、関連教員を選出します)と議論します。その課題はほんとうの課題なのか。枝葉ではなく幹か。その結果を経て、ワークショップのテーマ(問い)を決定します。この問いが決まれば8割は成功したも同じ。逆にいうと、この問いを見付けるためにかなりの時間と労力をかけます。貴社の担当者とともに学際センターが二人三脚で、参考資料を分析したり、論文を調べたりなど、様々な研鑚活動をします。

「アイデアだけが、たくさん欲しい」
それでは通常のマーケティングと変わりません。むしろ、本事業はそのようなアイデアばかり溢れて現実はなにも変わっていないことを出発点としています。それを踏まえ、本事業が提供するのはつまるところ社員の方々の研鑚の場でしかありえません。貴社の事業となんら関係ない分野にいて、苦楽をともにする当事者でもない大学の研究者らが直ぐに役立ついいアイデアなど持っているわけがありません。仮に持っていたとしても、それを実行するのは会社です。会社内で理解され、実践までいかないとその答えはなかったも同然です。ゆえに、本「ワークショップ・プロジェクト」の本質は、本物の研究者と交流することによる、企業の方の意識改革とも言えるのです。

当ワークショップではまずワークショップのテーマ設定から企業の担当者の方が中心となり、学際センターが支援するかたちで資料読み込みや分析などをします。さらに同様に、企画当日は各班のファシリテーターを務めて頂くほか、ワークショップで得たアイデアの分析を学際センターとともに行います。

お問い合わせ: 内容、テーマ、分野、スケジュール感、費用などはこのフォームから

・公開可能な過去のワークショップと、参加した研究者の専門分野

2017.04.26|クライアント:非公開|「空気の解剖学」(WIRED×ロフトワーク×学際センター)
法学、離島、物理工学、IR, 研究評価、美術、日本画家、インターネット システム構築、まちづくり、水、こどもアート、CSR、地元学、脳科学、行動科学、和牛畜産の存続と可能性、環境経済学、農業工学、ロボットシステム、科学ミュニケーション、遺伝医療、実験生物学、量子光学、量子情報科学、量子計測学、美術、絵画、日本画、遺伝カウンセラーコース、社会学、医療系、観光、創薬研究、公共政策学、地域活性化、非営利組織、官民協働、社会教育、生態学、産官学連携、地球流体力学、宇宙物理学、宗教人類学、マダガスカル、多神教、天文学、日本近代史、リハビリテーション、臨床教育、薬学、疫学、社会医学、歯科、数学、情報可視化、霊長類学、発生生物学、人間機械系,哲学、学問論、大学論、運転支援システム,不便益、農村計画学と森里海連環学の教育、疫学、イノベーション政策論、地下探査、可視化技術、他

2017.09.26|クライアント:Panasonic|「暮らすことと生きることWS」(学際センター)
社会医学、疫学、薬学、学校保健、産官学連携、作業療法学研究、作業療法学教育、数学、海洋物理学、東南アジア研究、図書館学、カンキツ分子分類、共生進化実験、シベリア史、シベリア・テュルク諸言語研究、日本近代史、数学の認知科学、フィールド言語学、産学連携、オープンイノベーション、企業・行政と大学との連携、哲学、大学論、学問論、群れの科学、ナノテクノロジー、金属組織学、医工学、臨床疫学、情報可視化、国際政治学、応用倫理学、アフリカ地域研究、人類学、建築計画学、歯科、緩和医療、呼吸器内科、アフリカ地域研究、医療経済、都市デザイン論、国文学(中古中世王朝文学)、美術家、舞台役者、ダンサー、グラフィックデザイナー、呼吸器看護、社会健康医学、健康情報学、クロマト精製などの素材開発、化粧品製造、教育学、キャリア教育、フラクタル現象学、リスク管理、境界論、教育論、水、まちづくり、生命科学、生命倫理、科学コミュニケーション、科学技術社会論、哲学、イノベーション、コーチング、卓球、看護、経済学、国際金融、理論化学、物性物理学、研究支援、看護学、美術家(メディアアート)、オープン教育、電気関係、実験装置設計製作、まちづくり、消防団、子ども見守り、高分子化学、ジオパーク、大学入試、他

よくある質問

Q. どのような分野からワークショップに参加するのですか?

A. テーマに応じてワークショップの問いを定め、その問いにビビッとくる研究者を京都大学全分野を対象に募集しますす。さらに、該当する分野の研究者には別途学際センターが個別にメールを送りワークショップに招待いたします。

Q. 依頼してからワークショップの実施まではどのくらいの期間が必要ですか?

A. ワークショップ開催日時は基本的にご要望にお応えするかたちで適宜相談に応じます。しかしながら、テーマ決定後からスタートする企画の広報には2.5ヶ月ぐらいの期間が必要ですので、できるだけ早めにご相談ください。

Q. 産官学連携本部に依頼するのとはどう違うのですか?

A. 当学際センターは、「ユニット」と呼んでいる学際的な研究(または教育)グループの管理・支援組織です。のべ約900人もの本学教員が当センターに関わっております。通常、企業と大学が共同研究を締結する際は共同研究契約書を交わしますが、その際は、明確な研究目標や計画が必要になります。当センターとの「京大100分野WSプロジェクト」では、まだどうなるかわからないがとにかく新しい知がほしい!といったような極めてアーリーな段階でのご要望にお応えすることが可能です。しかも、いわゆる理科系、文科系の枠を越えて、幅広く研究者に参画をうながしますので、企業の方が想像もつかなかったような学術分野との関連が生まれる可能性が充分にあります。なお、上記の理由もあって、ワークショップ実施費用とその前後のコンサルタント費用は、京大異分野融合基金への入金という形をとっていただくことになっております。

Q. いったいいくらぐらいの費用がかかるのかまったく想像もつきません

A. 当事業は極めてアーリーなテーマを扱うため、即効性あるアウトプットは出しづらいです。加えて、ワークショップで得た結果を企業にお納めするというスタイルではなく、ワークショップで得た知見の分析は、当センターが企業の方々と共に行うこととしています(これこそが、本当にモノゴトを進めるのだという思想のもと)。以上より、本事業は、新事業創出のためのコンセプトワークであり、同時に、真なるイノベーションを創出するための方法論(問いの立て方)の体得と、組織への植え付けが効果となります。ゆえにどうしても研修・教育の要素も伴います。これらの理由により、デザインファームといった企業にオーダーするよりも半値以下の金額であろうと察します。